ボートレースの奥深さを自らの言葉で解説。岡村仁を競艇界の「教授」と呼びたい!

プロスポーツ選手が運動神経に優れているのは言うまでもありませんが、それだけでは一流にはなれません。
求められるのはフィジカルだけでなくインテリジェンス、そう知性です。
もっとひらたく言えば、一流スポーツ選手に馬鹿はいません。
一度や二度なら生まれついてのカンの良さやセンスで勝てることもあるでしょう。
しかし、「勝ち続ける」ためには「なぜ勝てたか」を脳で理解していなければなりません。
これが一流と「そこそこ」の選手の間の大きな壁と言えます。
ボートレースに限らずスポーツ界には、センスだけでプロになり、ほとんど活躍できないまま引退してしまう選手の多いこと。
一流選手の関心は競技に関係するあらゆるものごとに向かいます。
ボートレースならもちろん船のメカニックに関すること、エンジン、プロペラ、そして会場ごとの特性、場所による水質や風の違い、さらにはライバルとの駆け引きを制するために心理学を学ぶ選手もいると聞きます。
もちろんスポーツ選手ですから食事や体調管理にも気を配るでしょうし、レース時にコンディションをピークに持って行くためのノウハウもあるはず。
朝まで酒を飲んでヘロヘロで競技場に出てきてそれでも勝ってしまう、なんていう話はもはや時代遅れの漫画でしかありません。
この時代、一流のアスリートは一流のアナリストでもあるのです。
前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するYouTubeチャンネルは岡村仁(「ひとし」ではなく「まさし」)選手の「スタディーボートレース」です。
動画本数は29本と少ないのですが、その内容はとにかく「濃い」の一言。
現役ボートレーサーのチャンネルで技術論が展開されること自体は珍しくありませんが、岡村チャンネルはまさに一本一本がボートレースの教科書のような内容です。
では、さっそくコンテンツのご紹介といきましょう。
【必修科目】展示航走のミカタ【注目3点と注意点】
基本的に標準語で話す岡村選手ですが、隠そうとしても(隠す気はないでしょうけど)出てしまう大阪弁。
そう、岡村選手は大阪出身で大阪支部所属、同期には峰竜太選手もいるそうです。
さてこの「展示航走のミカタ」、レーサーがレース前のライバルをどんな目で見ているのかが分かってとても面白い。
ここで岡村選手が紹介しているのが「オリジナル展示タイム」。
「展示タイム」「直線タイム」「まわり足タイム」の3つを紹介し、選手やボートの調子を見る目安にしていることを明かしています。
まあ現実にそれを教えてもらっても素人にはとてもついていけないですが、しかし一流のボートレーサーはライバルの展示を見てここまで推察してしまうのかと、その眼力と情報処理能力にはおそれいります。
実際、ボートに乗っているときにメモを取れるわけでもないのに、ライバルを見た印象を覚えているだけでも凄い。
そう思いませんか?
【一生使える】ボートレース風の影響【決定版】
ボートは水上を滑るように進むので、風の影響をもろに受けます。
向い風だったらパワーが相殺される、横風ならば流される、もちろんそういうことはあるのですが、岡村選手はそれよりも風という「変数」に対して選手の対応が異なる点に注目しています。
追い風を受けて勢いよく出ようとする選手がいれば、風を意識して抑えた走りをする選手もいる。
なるほど、ということは、「今日は風が強いから〇〇だ」という大雑把な見方は大事なところのごく一面しか見ていないことになります。
さて、話は変わりますが、岡村選手の動画を編集しているのは何と奥様とのこと。
動画を見た聴覚障害のあるファンから「字幕を増やしてほしい」という要望がコメント欄に寄せられたところ、しっかりその声に応えて字幕を増やしたこともあるというのですから、これはなかなかいい話。
そのファンからお礼のメッセージが書き込まれると、岡村選手の返事は「妻の技術向上のきっかけを頂きました。ありがとうございます」。
もうなんと言うか、人間性まで含めて一流というのはやはり一流なのですね。
【勝負駆け】知ってるようで知らない期末の全貌【FLEXISPOT】
学生ならば入試や留年がかかった試験、サラリーマンならばボーナス前の査定時期、自分のランクが決まってしまう節目の時期は当然力が入ります。
ボートレーサーならば「級別」が半年ごとに見直されるので、ポイントを稼いでランクアップしようとするタイミング、ここでいかに良い結果につながる走りをするかというのが「勝負駆け」だそうです。
ランクが上になれば大きな賞のレースに出場する権利が得られるなどのメリットがあるのですが、岡村選手が言うには「級別が上がるほど勝ちやすい」とのこと。
つまり、ランクの高い選手は良いコースがあてがわれ、また同時に出走するレーサーも格下が多いということで、うーん、言われてみればたしかにそうかも。
ボートレースもスポーツ、プレッシャーに強い(弱い)選手は必ずいます。
実力は十分あるのに、ここぞというところでしくじってしまう大舞台に弱いタイプとか・・・。
レースにおいては、どの選手が今どういう状況にあるのかを頭に入れておくと予想が立てやすいと言えるかもしれません。
【本番直前】レース前要領解説!これで落ち着いてデビューしてね【内部映像】
ボートレース住之江の協力を得て撮影したというレース前控室の貴重な映像。
新人レーサーが訓練艇を止めてピットから控室に入る様子などが映っています。
漫画「モンキーターン」で描かれていたのを思い出しますが、やはり実際の映像だと印象が違いますね。
レース直前の選手の緊張感も伝わって来るようです。
印象的なのは、艇を降りるとき、再び乗るとき、艇に向かって必ず敬礼をすること。
やはり仕事に対する敬意を示すというのは大事なことです。
まとめ : スタディからエンジョイに、どこまでも競艇界をリードするオカジン選手!
この「スタディーボートレース」は最新の動画がアップされてすでに3年弱の時間が経過。
さすがに質の高い動画ばかりを作って疲れてしまったのかと思ったら、われらがオカジン先生、続編ともいうべき「エンジョイボートレース」という新しいチャンネルにYouTube活動の場を移していたのでした。
「スタディー」がこれで全てとは思えないので、また気が向いたら動画をアップしてくれるものと期待しつつ、「エンジョイ」も楽しもうと思います。
岡村選手の動画は、もちろん奥様の編集の技術もレベルが高いのですが、見やすく聞きやすいのは間違いありません。
マニアックな内容を初心者でも分かるようにやさしく伝えられるのは、難しいことでもしっかり自分の頭の中で言語化できているから。
それだけボートレースが好きなのでしょう。
好きでなければこれほど語れないし、これほど勝てないはず。
ベテランの域にある岡村選手ですが、ますますの活躍を期待しております!

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