インサイダー情報は危ない!と言い切れるこれだけの理由

インサイダー情報は危ない!と言い切れるこれだけの理由

競艇予想サイトのタタキ文句によくある「関係者の極秘情報」。
一般のファンでは知り得ない、選手のコンディションに関する情報や業界の裏事情を知っていると。
では、インサイダーしか知らない「極秘情報」やそれをもとにした「予想」を販売するのは問題ないのでしょうか。
過去の事件なども紐解きながら考察します。

ボートレース江戸川のインサイダー事件

まず、昨年競艇界を騒がせた事件を振り返ってみます。
インフルエンサー「ういち」さんを全面フィーチャーしてYouTubeチャンネル登録者数No.1のボートレース江戸川、事件はここで起こりました。
同会場に勤務する60代の男性職員が、2023年5月1日と8月27日、業務中にテレボートで総額1400円分の舟券を買ったことが明らかになり、警察に逮捕されたのです。
1400円という子供のお小遣いのような金額でも違法は違法、しかし警察の調べによると、この職員は2年間で総額230万円もの舟券を購入していたのだそうです。
ただ堅実なのか小心なのか、最低額1口100円の小口購入を繰り返しており、利益はほとんどありませんでした。
この職員は選手が落水・転覆した際に急行する「救助艇」に乗るレスキュー員で、選手の近くにいられたことから「職員が舟券を購入してはいけないと知っていたが、ナマで毎日、選手の状況が見られ、当たるとうれしくてやめられなかった」などと供述しているのだそうです。

関係者の舟券購入は法律で禁止

レースに関係する政府職員・自治体職員らは「モーターボート競走法」によって舟券購入を禁じられています。
すなわち、この職員の行為は民間企業の組織内部の規則違反とは訳が違い、警察に逮捕される犯罪行為なのです。
本人は違法性の認識があり容疑を認めているそうなので、それほど重い罰は課せられないでしょう。
しかし、「予想通りの結果が見たい」というちょっとした好奇心のために大好きな競艇選手の身近にいられる仕事を失ったわけで、代償はあまりに大きかったと言えるでしょう。
この事件を受け、日本モーターボート競走会は全国の職員750人を対象に購入履歴を調査した結果、22人の不正購入が判明、その全員を諭旨解雇としました。
中には1000万円以上の舟券を購入していた職員もいたそうなので、やはり特殊な情報に触れられる立場にいると、人はそれを使いたいと思う誘惑に抗いがたいのかもしれません。
ただ、ここで解雇された職員たちは「関係者なのに舟券を購入した」件で罰せられたのであり、インサイダー情報云々が問題になったわけではありません。
この点、少々ややこしいので整理します。

なぜ関係者が舟券を買ってはいけないのか

前述したように、レース関係者の舟券購入は「モーターボート競走法」によってご法度とされています。
理由は、「公営競技の公平性を担保するため」であり、「インサイダー情報を知っていた」かどうかは問われません。
レースで勝ったか負けたかも関係ありません。
オッズは各艇の舟券を購入した人の割合から計算されるので、「運営側が舟券を買う=運営がオッズに関与した」、つまり「公平性を損なった」となるわけです。
そしてまた、競艇では舟券の転売や代理購入も禁止されています。
例えば、前述のレスキュー員のように選手の健康状態や調子を知り得る人物が「自分で舟券を買うことはできないから」と、友人や兄弟に買ってもらったらそれは良いのかということですが、良いわけがありません。
公正な運営が損なわれるのは言うまでもありませんが、代理購入行為は別の犯罪を誘発する可能性があるからです。
もし代理購入が自由にできたなら、本来ギャンブルができない未成年者が舟券を買うこともできてしまいます。
暴力団のような反社会的勢力がマネーロンダリングに利用するかもしれません。
そしてさらに組織的なインサイダー取引、ひいては八百長につながる可能性があります。

インサイダー情報は売るのも買うのも違法

レースの結果に影響するようなインサイダー情報を持つ人がいたとして、それはおそらくレース関係者でしょう。
関係者は舟券を購入できない、誰かに代わりに購入してもらうこともできない。
従って、インサイダー情報をもとにした予想を売ることも本来はできないはずです。
情報提供者は「モーターボート競走法違反」となり資格剥奪・逮捕・懲役刑が科せられます。
情報を入手して舟券を購入した者は「不正競争防止法違反」や「詐欺罪」で罰金刑や懲役刑が科される可能性があります。
実際に、過去のインサイダー事件では情報を受け取った一般人も詐欺罪で逮捕されたケースがあります。
ただ、多くの予想サイトは「極秘情報」そのものを販売しているのではなく、それをもとにした予想を売っているという建付けなので、その予想を購入した人までは罪に問われない可能性が高いと言えます。

予想サイトは違法なのか?

そう考えれば、予想サイトのビジネスモデルはよくできています。
もしレース関係者を抱き込んでいたとしても、「極秘情報」そのものを販売するわけではないし、お金を入金すれば情報はもらえるので詐欺ではなく、もちろん舟券を代理で購入させているわけでもない。
予想が当たらなければ購入者は「詐欺!」と言いたくなるでしょうが、予想が外れる可能性があることは誰もが分かっている事実です。
とりあえず法には触れない形で運営されていると言えますが、そこで思うのが、多くのサイトが「運営者には業界内部との強いパイプがある」などとアピールしているのは結構危険ではないかということです。
それが本当ならば、場合によっては警察に調査される可能性があるわけで、わざわざそんなことを書くというのは競艇の規定を知らないか、実はパイプなどないかどちらかだと考えられます。

健全な競艇ファンなら自分で会場に足を運び、自分で風や水面の状態をチェックし、展示航走で選手や艇の様子を見るなどして予想を立てるべきでしょう。
という、ごく当たり前の結論に至りました。

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Posted by 競艇の鬼